F3-2400C11Q-32GAB は A88M-G/3.1 でDDR3-2400で動作した

G.Skill 製のDDR3-2400メモリ 8GB * 4セット「F3-2400C11Q-32GAB」を、ASRock製マザーボード「A88M-G/3.1 」にインストールし、A10-7890KのWraith Cooler の取り付けも完了しました。

a10-7890k-a88m-g31-ddr3-2400_09
この図ではF3-2400C11Q-32GABを1枚しか差し込んでいませんが、実際は4枚で合計32GBインストールしています。

PS2のキーボードをPS2ポートに差し込み電源をONにすると、ビープ音が鳴り無事に立ち上がりました。

以下にmemtest86(PLUSではない)でのテストと、3画面出力が可能かどうかの検証結果を示します。

この記事は、前半の記事である
A10-7890K, A88M-G/3.1, DDR3-2400で3画面出力を行った
の後編ですので、まずはそちらをご覧になる事をお勧めいたします。

F3-2400C11Q-32GAB はデフォルトではSPD通りDDR3-1333で動作

無事起動したのでBIOS(UEFI)に入ってみました。

f3-2400c11q-32gab-a88m-g-31_01
該当オーバークロックメモリ F3-2400C11Q-32GAB は「AUTO」だと SPD通りDDR3-1333で動作します。
それもそのはず、冒頭でリンクを張った前半記事でこのメモリのSPDはDDR3-1333と説明しましたが、その通りに動作しているだけです。

DDR3-2400(PC3-19200)動作で4枚挿しだとエラー

次は一気に2400MHzで動作させてみる事にしました。

f3-2400c11q-32gab-a88m-g-31_02
上図の様に「Load XMP Setting」の項目で「XMP 1.3 Profile」を呼び出してもいいですし、
下図の様に「DRAM Frequency」の項目で「DDR3-2400」を手動でセットしても、どちらでも大丈夫です。
f3-2400c11q-32gab-a88m-g-31_03
もしくはその両方を設定してもOKです。

今回購入したマザーボードA88M-G/3.1には、「A1」「A2」「B1」「B2」と名付けられた4本のメモリスロットがあります。
そしてF3-2400C11Q-32GABの4枚のメモリそれぞれに便宜上「メモリ1」「メモリ2」「メモリ3」「メモリ4」と名づけ、UEFIに対応したmemtest86でテストを行った結果は次のようになります。

メモリスロット 動作 メモリ設定 結果
A1 A2 B1 B2
メモリ1 シングル DDR3-2400
(11-13-13-31)
1.65V

画像
メモリ2
メモリ3
メモリ4
メモリ1 メモリ3 デュアル
画像
メモリ2 メモリ4
メモリ1 メモリ2 メモリ3 メモリ4 ×
画像
DDR3-2133
(11-13-13-31)
1.65V

画像

1枚もしくは2枚の場合は、XMP通りDDR3-2400(11-13-13-31)で動作しますが、4枚の場合は大量のエラーをはきます。
メモリスロットを変更しても改善は見られません。
1.75Vまでメモリ電圧を上げても1箇所エラーがありましたのでDDR3-2400での動作は諦め、DDR-2133に落とす事でクリアしました。

2枚でのデュアルチャンネル動作は問題ないので、おそらくマザーボードとの相性問題だと思われます。

F3-2400C11Q-32GABのSPD画像はこちらになります。
f3-2400c11q-32gab-a88m-g-31_04
しかしこれだけのオーバークロックが可能なのに、SPDがDDR-1333というのは、随分と控えめだと思いました。

A88M-G/3.1 は3画面出力が可能

Windows7 64bitのインストールも完了し、前半の記事で述べた A88M-G/3.1 でトリプルモニターが可能かどうかというのを検証しました結果、可能でした。

f3-2400c11q-32gab-a88m-g-31_05

  • 1番がHDMI接続で解像度がフルHD
  • 2番がDVI接続で解像度がフルHD
  • 3番がD-sub接続で解像度が1024 * 768

今までのAMDの内蔵グラフィックだと2画面しか出力できない物しか所持した事はありませんでした。

さらに初期の頃だとデジタル出力(DVIとHDMI)は排他使用という制約もあった記憶があります。

A88M-G/3.1 はその様な制約がなく、当たり前のようにトリプルモニターが可能なのでした。

2番のモニタは28インチと大きくWebページの各種文字が大きく表示され、顔をモニタに近づけなくても良いので首への負担が軽減されてイイです。

A10-7890Kに搭載されているR7グラフィックのグレードは?

690G, 780G, 785GX, 880G, 890GX といった過去のグラフィック内蔵のAMDチップセットでは、内蔵グラフィックのグレードが明確でした。

例として、890GXチップセットの内蔵グラフィックは、デバイスマネージャーのディスプレイアダプターの項目を見ると、下図のように「ATI RADEON HD 4290」となっていて、RADEON HD 4290 相当という事が分かるのです。

ところがA10-7890Kだと

このように「R7」とのみなっていて、グレードが分かりかねるのです。

ところが今回3画面同時出力を行えた事によって、大体のグレードが判明しました。

AMDサイト によると、下記のように「R7 240」及び「R7 250」は、最大ディスプレイ数が「2」となっているのです。

よって、3画面出力が可能なA10-7890Kに内蔵されているグラフィックのグレードは「R7 250X」以上、という事になります。

そしてA10-7890Kで「AMD Dual Graphics Technology」を使用する場合は、AMDが公式に対応と謳っているのは「R7 240」と「R7 250」のみです。
両者に共通するのは、Olandチップを採用しているという事です。

ですので、もしデュアルグラフィックスを使用する場合は、ディスプレイに接続するのは追加したdGPUではなくA10-7890Kからの出力という事になります。
なぜならグレードの高い方のグラフィックをディスプレイに接続する事が推奨されているからです。

正直A10-7890Kと、「R7 240」or「R7 250」 とのデュアルグラフィックスをするくらいなら、ほんのちょっとお金を足してもっとグレードの高いビデオカードを購入し、そちらの単独使用とした方がはるかに性能は上がるでしょう。

ただ、それでは何のためのAPUか分かりません。
そしてローエンドやミドルクラスのデュアルグラフィックスは実利のためではなく、ロマンのために行うべきだと思います。

A10-7890Kのベンチマーク結果については
A10-7890Kの性能をベンチマークで測定。Phenom比較で脅威の低消費電力
を是非ご覧くださいませ。

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