無線LAN接続設定を保存して、簡単に復元する方法

無線LANの接続設定をエクスポート及びインポートする方法が、Windows7にデフォルトで備わっていたので紹介します。
意外と気づかない方も多いのではないでしょうか。

インターネット接続が無線のみの場合の問題

知人PCの各種セッティングを20世紀の昔から行ってきたのですが、近年の悩みの種は無線LANアダプタのセッティングでした。

ダイヤルアップルーターや有線ブロードバンドルーターがある環境ですとインターネット接続はそれらルーターが行ってくれるので、PCでの設定は何も必要ありません。

ですのでそういった環境の知人のPCが壊れた時は、

  1. そのPCを私の家に発送してもらう。
  2. 私がOSを再インストールする。
  3. 知人の家に発送する(着払いで^^)
  4. 知人が各種コードを接続する。コードの接続方法は写真を撮って印刷した物を渡してある。

という方法で、知人の家に行く必要もなくすんなりと完了したものでした。

ですが、無線LANによるインターネット接続が一般的になってきた2000年代後半位からは、主に無線での接続を希望する人が増えてきました。

なので「知人が各種コードを接続する」だけでは終わらず、
知人の無線LANアクセスポイントが放つSSIDに対して暗号化キーを入力する
という追加作業をしてもらう事になります。

ところが不得手な人にとっては、こういった作業もままならない事もしばしばあります。
着払いで送った後も「到着後、電話で暗号化キー入力を指示しないといけない」感が強く、すっきりしません。

しかも知人の無線LANアクセスポイントのSSIDと暗号化キーを私が管理していないといけません。

ですが私が気付かなかっただけで、無線LAN接続設定を保存して簡単にリストアする機能がOS標準であったのです。

なぜ気付かなかったというと、WindowsVista には無く、Windows7 から搭載された機能だという事もあります。
2015年時点で、私は未だにメインマシンのOSは WindowsVista ですから。

Windows7での無線LAN設定保存方法

今回はサブマシンの Windows7 64bit で行ったので説明いたします。

save-wi-fi-setting-and-restore_02
コントロールパネル > ワイヤレスネットワークの管理を開き、
保存したい無線LAN設定を右クリック > プロパティ をクリック

そうすると次の画面で
「このネットワークプロファイルをUSBフラッシュデバイスにコピーする」
とあるではありませんか。

嬉々としてUSBメモリを差し込みましたよ。
これで、セッティングを保存できると。

ところがこの「ネットワーク設定のコピー」画面の様に、
save-wi-fi-setting-and-restore_03
USBメモリが認識されおらず、「 次へ(N) 」 がグレーアウトして進めません。
おかしいなと思いながらリトライしても駄目。

手持ちの他のUSBメモリ数本を試しにUSBスロットに挿入してみました。
するとその内の1本を挿入した時に
save-wi-fi-setting-and-restore_04
来ました。
USBメモリのDドライブが認識されて「 次へ(N) 」がアクティブになりました。
「次へ(N) 」をクリックするとDドライブ直下に設定ファイルが作成されました。

USBメモリがFAT32でフォーマットされている必要がある

この瞬間原因はすぐ分かりました。
おそらくNTFSでフォーマットされていると認識されないのでしょう。

確認してみると、認識されなかった何本かのUSBメモリは全てNTFSフォーマットでした。
それらをFAT32でフォーマットし直すと、無事認識されました。

save-wi-fi-setting-and-restore_05
このウィザードで作成された、USBメモリ内のファイル群を見ると、この様になっていました。

  • ルートにSMRTNTKYフォルダと 2個のファイル
  • SMRTNTKYフォルダの下に、1フォルダと4ファイル。
SMRTNTKY  ─┬─ DEVICE
       │
AUTORUN.INF  ├─ fcw.ico
       │
setupSNK.exe ├─ MessageB.txt
       │
       ├─ WSETTING.TXT
       │
       └─ WSETTING.WFC

AUTORUN.INF の中を見てみると、setupSNK.exe を実行する様になっていました。
なので、setupSNK.exe を実行すれば無線LANセッティングが元通りにリストアされます。

ちなみにこれらファイルが作成された後に、"convert D: /FS:NTFS" でUSBメモリをNTFSに変更しても無事リストアは行われます。
作成する時だけはFAT32でなければならないみたいですね。

このルート直下の1フォルダと2ファイルを、ローカルマシンのSSDの適当な場所にコピーしてから setupSNK.exe を実行してみましたが、何も起こずリストアされませんでした。
あくまでUSBメモリ上にある事が動作条件なのでしょうね。

無線LANセッティング復元時の必要ファイル

また、最低限必要なファイルのみを保存しておこうと思い、必要・不必要ファイルの切り分けを行うことにしました。

まず、ルートにある AUTORUN.INF は明らかに不必要。

次はSMRTNTKYフォルダの下へ。
DEVICE フォルダは空なので不必要。
fcw.ico もアイコンファイルなので不必要。
残りのファイルを1つずつ試していったところ、WSETTING.TXT も不必要。
save-wi-fi-setting-and-restore_06
結果、1フォルダと3ファイルのみ残せば大丈夫となりました。

SMRTNTKY  ─┬─ MessageB.txt
       │
setupSNK.exe └─ WSETTING.WFC

setupSNK.exe は、この「ネットワーク設定コピー」ウィザードで作成される、毎回同じ内容の実行ファイルなので、これも消してもいいかもしれません。

WSETTING.TXT 及び WSETTING.WFC には、SSIDと暗号化キー情報が記述されているので、一応取り扱いにはご注意してください。
WSETTING.WFC をテキストエディタで開けば、XMLドキュメントとなっています。

これらファイルを私が管理しておけば、知人からPCが送られてきた時に簡単に無線LANセッティングを復元する事ができるので、だいぶ気が楽になりました。

でもインターネット黎明期のダイヤルアップ接続の設定に比べたら、無線LANセッティングの電話指示なんて可愛いもんです。
確かダイヤルアップ接続の設定ってエクスポート出来なかったと思うし、設定画面が複数に枝分かれしててややこしかった記憶があります。

One Response to “無線LAN接続設定を保存して、簡単に復元する方法”

  1. 伊藤敏夫 より:

    貴方のインターネット接続が無線のみの場合の問題を読んでやってみましたsetupSNK.exeをクリックするとwzcdlg.dll を開始中にエラーが発生しました。指定されたモジュールが見つかりませんとなり置き換わりません
    無線は使えませんのでlanケーブルぶっ刺して使っておりますどこが間違っているのでしょうか教えていただけると助かりますよろしくおねがいします。

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